2013年03月27日

ひとつの時代の終わり A

     前回のつづき・・・

16年前、就農時に植えたピオーネの苗が、

4年の時を経て・・

待ちに待った初めての収穫を迎えました。

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苗を植えた年に生まれた子供も4歳になり、二人目も出来・・やっと葡萄も出来・・
忙しいくも、楽しい日々を送っていました。

この頃、市場では4月出しのピオーネの需要があると言うことで、私たちも極早期加温のピオーネに挑戦することにしました。

通常、葡萄は秋の果物のイメージがありますが、岡山では、桃に並んで、夏の果物でやっていました。
それを、4月・・春に出すというのですから・・大変です。

11月の初冬に加温し、休眠している葡萄の木をたたき起こし、発芽させ、日照不足を電気で補っていました。(ハウスの中に、蛍光灯のような電気をとりつけ、夜中中照らし続けるのです)

初めの年はすごく良い葡萄が出来たのですが・・・2年、3年・・とやっていくうちに・・自分達が納得できる葡萄が出来ず・・・葡萄の粒も小さく、糖度も基準をクリアしているのですが、夏に出来た葡萄の糖度と同じ数値でも、食味では全く違うという現実にぶつかっていました。

しかも、葡萄の木は弱っていくばかり・・

もちろん、市場では4月出しのピオーネには高値がつき、マイナスからのスタートの私たちには魅力的な方法だったのですが・・・

やはり、食べて美味しい葡萄でなければ、作ってる意味が無い!!

すぐに極早期加温栽培は止めたのですが・・その後何年もそのダメージを引きずることになりました。たらーっ(汗)

もはや、普通のやり方では上手く生育しなくなり、毎年毎年、思考錯誤しながら栽培していました。

昨年、葡萄の木から「もう限界」という言葉を聴いたような気がして・・決断しました。

そして、今年、ついに伐採!!

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こんな根が張っていました。

今まで16年間この根で踏ん張って、土から養分を吸い上げて、頑張ってくれてたんだと・・しみじみ感じました。

と同時に、未経験の私たちと一緒に16年間歩んできてくれたピオーネの木・・・

感謝感謝の気持と共に、無我夢中で駆け抜けた私たちの16年間の、ひとつの時代の終わりを感じました。

これからは、今までの経験を元に、更に精進して、私たちの葡萄を笑顔で食べていただけるように、頑張っていきたいと思っていますわーい(嬉しい顔)

posted by 山雅ファブリカン at 17:49| Comment(0) | 歴史

2013年03月21日

ひとつの時代の終わり・・・

昨年、有終の美を飾ってくれた

ピオーネの木

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今、その生涯を終え、伐採することになりました。

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私たちと歩み続けてくれた16年間・・思えば色々なことがありました。

16年前の春・・・ 雅さん、農大を卒業し、就農・・その年に結婚をしました。

荒れ果てた畑を借りて、開墾し、ハウスを建て、そこにピオーネの苗を植えました。

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葡萄が出来る前に子供ができ・・・わーい(嬉しい顔)

私たちのマイナスからの農業が始まりました

桃栗3年、柿8年と言われるように、葡萄も4年経たないと実を収穫することが出来ません。

なので、就農したからと言って、すぐ収入を得るというわけにはいかないのです。

幸いにも、祖父から6アールのマスカットの畑を貸してもらえることができ、四苦八苦しながらマスカット栽培をやりました。作物を作るのは、わが子を育てるのと一緒だと教えてもらい・・初めての子育てと、初めての葡萄作りで、本当手探り状態でやっていました。

そして夏・・初めての収穫を迎えることができました。

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しかし、初めから上手くいくことはなく・・・出来上がった葡萄は、なかなか良い等級が付かず・・・必死に作業して来たのに、成果が上げられずたらーっ(汗)

忘れもしません・・この6アールのマスカット畑で得た収入は・・・なんと40万円・・・がく〜(落胆した顔)

これが、初年度の我が家の年収だったのですもうやだ〜(悲しい顔)

そこから、燃料代・・資材代・・肥料や薬代等々を支払わなければならず・・

当然マイナス・・あせあせ(飛び散る汗)足りませんたらーっ(汗)

農業の難しさ、厳しさを痛感しました。

農業はやはり、経験と、栽培技術の習得が必要です。・・特にマスカットは職人技が要求されます。それを、誰も教えてはくれません。

雅さん、信頼おける優良農家さんに何度も通い、勉強させてもらいました。

自分では、見て、聞いて帰って、やっていたつもり・・・

しかし、その農家さんが、圃場に見に来てくださった時に、「出来てないぞ!!」と一喝されました。

雅さん・・「たまたま、今日やってなかったんです」と言ったその時・・・

「そんなことは関係ない!!今やるべきことは何があってもやる!!3日間で1つの作業を終わらすなら必ず終わらす。寝ずにでも、夜、電気をつけてでもやれ!それが出来ないんなら辞めなさい。絶対に葡萄は作ることはできないよ。」と言われました。

自分達の農業に対する考えの甘さ、葡萄作りに対する気持の入れ方を気付かせてくださいました。

この言葉があったからこそ、今があるんだと思っています。


とにかく、ピオーネの苗が大きくなり、収穫できるまでの4年間に、色々な技術を身につけて、農業で生計を立てていけるよう、努力しなければいけないと、必死に奮闘しました・・・


                 次回につづく・・・










posted by 山雅ファブリカン at 03:58| Comment(0) | 歴史